”2分でわかる”シリーズでは、食品スーパーのPOSデータをもとにした「KSPレンズ」のフィルタを使い、注目の商品群から見える変化を紹介します。
「しびれる辛さ」が、家で選ぶ味に
麻辣湯や麻婆豆腐のように、辛さと「しびれ」を楽しむ料理が話題になっています。その話題をきっかけに、家で選べる「麻辣味」の商品が、さまざまな売場で増えています。
カップ麺や調味料だけでなく、米菓や豆腐まで。メニューではなく、「味」として広がっているのが、このフィルタの特徴です。
【代表商品例】

2026年春夏(3月~8月)で、金額は前年の約2倍。
商品数も約2倍
2026年3~8月のKSP-POSを見ると、「麻辣味」の金額は前年の約2倍、数量は2.5倍近くに伸びました(金額190%台、数量240%台)。
注目したいのは、商品の選択肢が増えていることです。商品数は86から168へ、約2倍になりました。一方、金額/商品はほぼ前年並み。一部の商品だけが押し上げたというより、品揃えが広がりながら、全体の実績も伸びている様子がうかがえます。平均価格は266円から208円へ下がっており、手に取りやすい価格の商品が増えた影響とも考えられます。
(データ期間:2026年3月~2026年8月)
8月は、金額が前年の2倍超。足元ではさらに加速
直近の8月単月を見ると、金額は前年の2倍超、数量は3倍に伸びました。商品数も66から133へ、約2倍です。金額/商品は前年を上回りました。
半年で見られた「商品が増えながら、売上も伸びる」動きが、足元ではさらに強まっています。
(データ期間:2026年8月)
主戦場はカップ麺。調味料は前年割れ
カテゴリー別に見ると、中心はカップ麺です。金額は前年の6倍超で、構成比は3割強を占めます。インスタント袋麺やスープにも、高い伸びが見られます。
一方、麻婆豆腐の素などの中華調味料は前年を下回りました。メニューを作るための調味料から、そのまま食べられる麺へ、中心が移りつつあります。
(データ期間:2026年3月~2026年8月)
広がっているのは、麺だけではない
米菓、豆腐、生麺、惣菜。前年にはなかった売場にも、麻辣味の商品が並び始めています。
ただし、販売店率を見ると、定番の中華調味料は9割台ですが、麺・米菓・豆腐の上位商品は1~6割台。まだ多くの売場に行き渡った段階ではなさそうです。
年代別では、30~40代の購入構成比が食品全体より高く、話題の味を家で試す層の存在がうかがえます。
(データ期間:2026年3月~2026年8月)
「試す」から「日常の味」へ
背景にあるのは、「外で食べる話題の料理」だった麻辣が、「家で選べる味」へ変わり始めたことかもしれません。まずは手軽なカップ麺で試し、気に入った人が、つまみや食卓の一品でも麻辣を選ぶ。そんな動きが、売場を越えた広がりにつながっている可能性があります。
「生活者が選ぶものさしマップ」では、「麻辣味」は「出会い期×情緒的」に位置しています(編集部の整理による)。新しい刺激への期待で選ばれる段階にあり、これから伸びる余地があるのかもしれません。このマップは、「KSPレンズ」をご契約でない方もご覧いただけます。
「KSPレンズ」のトレンドフィルタ「麻辣味」拡大の方程式=沸騰×じわじわでは、こうした広がり方をPOSデータから確認できます。麻辣が、どんな入口から、どのカテゴリーに広がっているのか、チェックしてみてください。
「KSPレンズ」では、食品スーパーのPOSデータをもとに、注目の商品群をさまざまな切り口で見ることができます。
「KSPレンズ」について詳しく知りたい方は、紹介ページをご覧ください。
食品トレンドの小さな変化を読み解く記事は、「KSPレンズ」公式ブログでご覧いただけます。






