消費者インサイト

商談に勝つために>ひと目で伝わる!一覧表の色づかいテクニック

ここからは、短い商談時間の中で、バイヤーにひと目で伝わるように、色づかいを工夫する方法についてお伝えしていきます。

まずみなさまにお聞きしたいのですが、
下の2つのグラフにおいて、「アイテム3」「アイテム4」をバイヤーに見てもらいたいとき、
どちらのグラフの方が目にとまりやすいでしょうか。

 

グラフ1

 

グラフ2

 

おそらく、多くの方がグラフ1の方かと思います。

伝える必要のないところを目立たせない様にすることで、伝えたいところを明確にする工夫をしてみましょう。

 

以下の方法を参考に、ぜひ試してみてください。

 

図形の透明度を設定する方法(Excel)

*Microsoft365の場合。その他のソフトでは操作方法が異なる場合があります。

 

手順①:「挿入」⇒「図」⇒「四角形」を選択

 

手順②:「図形の書式」⇒「図形の塗りつぶし」⇒「灰色」を選択

 

手順③:「図形の書式」⇒「図形の枠線」⇒「灰色」を選択

 

手順④:「図形の書式」⇒「塗りつぶしの色」⇒「透過性」を設定(ここでは30%とします)

 

手順⑤:完成した「図形」を目立たせたくない箇所において完成です!

 

 

悩む品揃え、どう決める?データで支える商品入れ替え戦略

バイヤーは、以下の様な悩みを持たれています。

(コーヒー飲料の品揃えを増やし、炭酸飲料を少し減らそうと考えているけれど…)

(どの商品を減らして、どの商品を新しく入れるべきか…。候補が多すぎて決められない…)

 

 

そんな時は、POSデータを使って整理・分析することで、判断しやすくなります。

ここでは「金額/店(1店舗あたりの売上)」
「実績店数(実際に売られている店舗数)」という2つの指標を使います。

 

この2つをもとに、「もっと多くの店舗で扱えば売上に貢献できる商品」を見つけましょう。

 

たとえば以下のようなケース:

炭酸飲料、コーヒー 販売金額アイテム別ランキング

エリア:全国、期間:2020年4月-2021年3月 *架空の数値です

 

アイテム3とアイテム4の「金額/店」を比較すると、アイテム3の方が高いにもかかわらず、
アイテム3はまだ取扱店舗数が少ない。

⇒ このような場合、アイテム3の取り扱い店舗を増やすことが効果的だと考えられます。

 

ここまでは、商談の流れに沿った商品選定の考え方をご紹介してきました。
次のコンテンツでは、短い商談時間でもバイヤーにしっかり伝わるように、図や表の見せ方を工夫する方法についてお話します。

分かりやすく、伝わる資料づくりにぜひお役立てください。

 

 

なぜ売れてる?なぜ落ちてる?仮説で読み解くトレンド分析

バイヤーとトレンド分析について話す際に、よく以下のような事を聞かれます。

「どうしてこんな数値の動きになっているのかな?」 

「消費者の動向はどうなっているのだろう?」

こうした質問に対して、毎回きちんとした消費者調査を行うのは現実的には難しいこともあります。
そこで、新聞やネットニュースなどのメディア情報をヒントに、仮説を立てて伝えてみるのもひとつの方法です。

 

例えば、今回のケースでは、次のような仮説をもとに、バイヤーと意見交換ができるかもしれません
・炭酸飲料は、家庭で作れる炭酸メーカーの人気が影響しており、スーパーの売上に影響を与えている可能性があるのでは?
・ドリップコーヒーなど家庭向け商品の需要が増えており、それがコーヒー飲料の売上を支えているのでは?

 

バイヤーは他のメーカーからも多くの情報を得ています。
こちらが仮説を伝えることで、バイヤー自身がその裏付けを集め、情報を補ってくれることもあります。
また、こうしたやり取りによって、認識の共有ができれば、次回の提案にも活かすことができます。
目の前の売上だけでなく、長期的な信頼関係づくりにもつながるので、ぜひ活用してみてください。

 

売上拡大のカギは“見極め力” トレンド分析を活用した戦略提案

バイヤーは「カテゴリー全体の売上」をどの様に拡大させていくか、日頃から悩まれています。

売上が伸びているカテゴリー、そうでないカテゴリーを見極めながら、
商品のラインナップや特売の計画を立案しており、
その判断の材料としてよく使われるのが、「トレンド分析」です。この記事では、そのトレンド分析についてご紹介します。

 

~トレンド分析とは?~
過去およそ5年間の推移を見て、市場が拡大もしくは縮小しているのかを明らかにする分析方法です

下のグラフ①が、そのトレンド分析の例です。ご覧になった事がある方も多いかもしれません。
※グラフは架空のデータです。参考までにご覧ください。

 

グラフ① 市場トレンド分析(2017年4月-2018年3月を100として)

 

市場規模の推移を見ると、炭酸飲料は少しずつ売上が減ってきている一方で、コーヒー飲料は安定して売上が伸びています。
この流れが今後も続くと想定するならば、商品のラインナップや特売の割合を少しずつ見直し、
売上が好調なコーヒー飲料に力を入れていく事で、長期的には安定した売上の増加が期待できるでしょう。

こうした傾向は定期的に確認し、必要があれば商談の際の資料にも取り入れていくと良いのではないでしょうか。