差別化戦略

「売れる兆し」はここにある!POSと店頭調査で見抜く新カテゴリーチャンス

新たなカテゴリーへの参入を検討する際、「他カテゴリーの事例」を参考にすることは非常に効果的です。
本記事では、主な情報源として活用できる 「POSデータ」 と 「店頭調査」 の活用方法をご紹介します。

 

 

 

【POSデータ】

まずは、POS(販売データ)を活用して成長しているカテゴリーの傾向を掴みましょう。

例として、調味料カテゴリーを見てみると、近年チューブタイプの商品の販売が増加しています。
この背景には、「簡便ニーズの高まり」や「共働き世帯による時短志向」といった生活スタイルの変化があると考えられます。
このようなデータをもとに、現行商品ラインアップに加えてチューブタイプを投入すれば、
“既存商品の派生”ではなく、“新カテゴリーへの参入”という戦略が成り立ちます。

 

【店頭調査の活用】

次に、複数のチェーンで定期的な店頭調査を行うことも非常に重要です。

以下のような視点で観察すると、新しい発見が得られます。
・取扱い商品が増えているのはどの商品か
・カテゴリーごとの陳列商品数はどう変化しているか
・実際に手に取っているお客様の性別・年代など(定性情報)

こうした情報は、現場に即した“生きたデータ”として、戦略立案に活用できます。

 

新しい市場やカテゴリーチャンスを見つけるには、POSと店頭の両面からじっくり分析する時間と視点が必要です。
今回ご紹介した方法が、新規カテゴリーへの参入や、皆さまの業績向上のヒントになれば幸いです。

 

「小さなシェア」でも勝てる!バイヤーを動かす“サブカテゴリー提案”の極意

「自社商品が属するカテゴリーは伸びているものの、
トップメーカーに比べて規模が小さく、提案の切り口が見つからない…」

 

本記事では、そのようなお悩みを持つ営業の方にお読みいただければと思います。

 

そんなときは、自社商品の特長に関連する商品・カテゴリーを集めて「サブカテゴリー」として括り直し、
トップメーカーの提案と比較・差別化する方法をおすすめします。

例えば、自社商品の強みが「フレーバー」や「容器形態」にある場合、
以下のような切り口で独自のサブカテゴリーを設けてみましょう

   ・フレーバー別:プレーン/スモーク/ペッパー/明太子/その他
   ・容器形態別:パウチ/個包装/カップ/チューブ/瓶/その他容器

このようにカテゴライズすることで、他メーカーが見逃している視点からの提案が可能となり、
バイヤーにとっても新鮮で価値ある情報になります。

 

加えて、自社商品の属するカテゴリーにとらわれず、他部門の動向にも目を向けることが重要です。
意外なヒントが見つかるかもしれません。

 

例:和日配の〇〇カテゴリーで「明太子フレーバー」が伸長
個包装商品は部門を問わず好調。自社商品の特長と一致する

 

自社商品が有利になる切り口を見つけ、理解しやすい形でバイヤーに伝えることが、提案成功のカギです。
市場全体の数字では勝てなくても、自社商品にしかない価値を示すことで、
高シェアメーカーとは違った“角度”からバイヤーを動かすことができます。

 

ぜひ、自社商品の強みを活かしたサブカテゴリー提案を、ご検討ください。

また、サブカテゴリ―提案に伴う、留意点については、別の記事でご説明させて頂きます。