
今回は、第8回と第9回で紹介した、販売店率、1店あたりの販売数量、平均価格の3つの指標を実際のデータを使って見てみます。
まず、7位のアイテムGを見てください。アイテムGは平均価格が他のアイテムより高い設定になっています。基本的に価格が高いと、販売数量は安いアイテムより低くなることが一般的ですので、その際は金額/店の数値で比較すべきです。金額/店で見ると5位と6位のアイテムより高いので、販売店率を高めることによって、さらに売上を伸ばす余地がありそうです。
次に、3位のアイテムCと4位のアイテムDに注目してください。当期の金額シェアは、0.6ポイントの差がありますが、数量/店の数値はアイテムDの方が高いです。平均価格はアイテムDの方が若干低いですが、金額/店の数値でもアイテムDの方が高くなっています。つまり、両アイテムの販売金額の差は販売店率によるものですが、数字の上では、アイテムCよりアイテムDの方が品揃えすればよく売れる、ということが言えます。
ここまで市場POSデータ分析の初級レベルを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?これまでの内容を理解できていれば、十分仕事で活用することができるレベルです。
次回は初級レベルの他の分析の切り口を紹介していきます。
データ出典:KSP-POS