
POSデータ分析について、具体的な方法を紹介する前に、今回はPOSデータの種類について、整理したいと思います。
まず、大前提としてPOSデータとはPoint of Salesの略で、小売店の販売データのことです。メーカーや卸の出荷データとは、以下の違いがあります。
①出荷と販売ではタイムラグがあるので、出荷データとPOSデータの推移は、必ずしも同じになるとは言えません。
②基本的に、メーカーの出荷データは自社商品のみ、卸の出荷データは自社が取引している商品のみのデータです。一方、POSデータは競合商品を含めた販売されているすべての商品のデータを見ることができます。
③POSデータは、販売金額・販売数量だけでなく、平均価格など様々なデータ指標があるため、販売が伸びた・落ちたという結果の確認だけでなく、販売増減の要因を分析することができます。
POSデータは、大きく2種類に分けることができます。
①市場POSデータ:
株式会社KSP-SPなどが提供している市場データサービスです。複数の小売りチェーンからPOSデータを収集し、合算することで市場全体の動向を全国だけでなく、エリア別に見ることができます。
②小売チェーンPOSデータ:
各小売チェーンが自社のPOSデータを取引先メーカーや卸に提供しています。ほとんどの小売チェーンのPOSデータは、店舗別の販売データも見ることができます。
次回からは、市場POSデータの分析方法について、説明していきます。