発行日:2024年3月14日
KSP-POS マーケットトレンドレポート Vol.175
- 日用品だけではなく、食料品の買い物の場としても多く用いられるようになっているドラッグストア。
- ドラッグストアと食品スーパーでの売上の違いを比較してみると、酒類はドラッグストアの売上の方が大きい。
- ドラッグストアは品揃えが少ない分、売れ筋の上位品のシェアが高く、売れるものを置く事が重要。
- 一方で、少ない品揃えながらも新商品は食品スーパーとほぼ同じ比率で取り揃えている。
*POSデータの対象店舗数、抽出期間等は巻末参照。
酒類 業態比較
直近2024年2月の酒類の売上を食品スーパーとドラッグストアで比較してみると、ドラッグストアの方が金額PI、数量PI共に大きい値となっている。前年比は食品スーパー、ドラッグストア共に前年マイナス。平均価格は食品スーパーでは前年比102%とプラスだが、ドラッグストアではほぼ前年並み。またドラッグストアの方が平均価格が8.1円高い。
小分類別に比較すると、清酒、ビール、果実酒などは食品SMの方がPI値が高い。反対に焼酎、発泡酒、ウイスキー、チューハイ、第3のビールなどはドラッグストアの方がPI値が高い。
小分類別 業態比較
PI値が大きいビール、第3のビール、チューハイに絞って、食品スーパーとドラッグストアの各項目の状況を比較してみる。
メーカーシェアでは、いずれの分類もサントリーは食品スーパーよりもドラッグストアでのシェアの方が大きい。反対にサッポロビールは食品スーパーでのシェアの方が大きい。また、ドラッグストアの方がアイテム数、店頭取扱アイテム数が少ない為、主要メーカー以外の「他」のシェアが小さい結果となっている。
新商品の状況を見てみると、ビールと第3のビールの店頭取扱アイテム数は、食品スーパーの方が新商品の実数自体は多いが、シェアではドラッグストアとほぼ同じ。新商品の金額シェアは、ビールとチューハイは食品スーパーの方が大きいが、第3のビールではドラッグストアの方が大きい。
▲KSP-POS 食品SM&DgS(全国、2024年2月)2023年9月以降に出現した商品を新商品として集計
アイテムランキングを見ると、ドラッグストアの方が上位商品の金額シェアが大きい。ドラッグストアは食品スーパーに比べると店頭取扱アイテム数が少なく、決まった商品を買っている様子が推察できる。
▲KSP-POS 食品SM&DgS(全国、2024年2月)
*KSP-POSの平均価格、金額は全て税抜です。
調査概要
POSデータ: KSP-POS 月次データ
期間 :月次2024年2月
地域 /店舗数 : 全国 食品スーパー1054店舗 ドラッグストア400店舗
*KSP-POSは全国約1050店舗の食品スーパーから収集した販売情報データベースです。
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